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先日のセンター試験で
「ムーミン」などの作品に関する問題が物議を醸した。
そのニュースに触れ
問題内容よりも興味を持たされた部分があったので
少し書きたいと思う。
それは
問題文にあるスカンディナビア半島の地形にあった。
「小さなバイキング ビッケ」の舞台はノルウェー。
そのノルウェーの地形を問題文で見た際に
ビビッときたのだ。
ノルウェー沿岸部をじっくり見ると
数多くの小さな島が点在する多島海になっている。
このような地形の海は
島の密集により、島同士の隙間を流れる海流の速度がとても不安定だ。
その潮の流れを読めなければ
島の隙間を通って海からスカンディナビア半島にたどり着くことは困難と言える。
さらに
島の間を縫って通るコースは迷路状になっており
その地形を把握しているものが道案内役になるのだ。
ヨーロッパで貿易が盛んに行われた9世紀以降
その潮の流れを熟知していた海の民らが貿易のキーマンになっていったであろう事は
想像に難くない。
そんな彼らがのちにバイキングのルーツとなっていったと考えられる。
実はこの多島海の地形は日本にもいくつかある。
その代表格は、瀬戸内海だ。
瀬戸内海は穏やかな海の印象があるが
実は潮の流れが変化に富んでおり
船で通行するには難所なのだそうだ。
その証拠に
日本の戦国時代、史上最強の海賊が瀬戸内海に君臨した。
『村上水軍』である。
海賊といっても、彼らは通行する船を無差別で襲うわけではなく
「自分たちの崇める海の神に、代わりに賽銭を届けてやる
その賽銭を払えない奴らは自分たちが海の神に代わって罰を与える」
そういった思想の元に
瀬戸内海の縄張りを『管理』していたという。
多島海に海賊あり。
国が違えど共通している部分を見つけられたような気がして
とてもテンションが高くなった。
センター試験のムーミン騒動のおかげで
個人的に違う角度で勉強させてもらった。
自分にとっても
まさに地理の問題だったのである。



