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先日行った牡蠣小屋の駐車場で
往復の運転を買って出ていただいた先輩と一緒に
カーナビで帰路を見ていた。
その時
見覚えのある文字を見逃さなかった。
『大避神社』(おおさけじんじゃ)という表示。
すぐさま
「ここ!ここ寄って行きましょう!」
と提案した。
そんな興奮気味の自分を見て
そこまで言うならと、先輩諸氏も渋々了承。
(感謝であります!)
神社の場所は
行った牡蠣小屋から近く
車で3分ほどで神社参道に。
参道の突き当たりが神社へ続く石階段なのだが
周辺に車を停める場所がない。
その石階段の左手に
コンクリートの細い急坂が上へ伸びている。
「こっちへ行けば駐車場あるかもしれませんね」
と提案。
車を進ませると
対向車が来てもすれ違えないような幅の狭い急坂が続く。
行けども行けども駐車場はない。
そして神社の本殿が眼下に見えてくる。
どんどん離れていく。
「こりゃ〜いかん」とUターンし
しかたなく急坂の途中にあった公園横のスペースに駐めることに。
(運転してもらっている先輩には大変なお手間を・・)
そもそも
なぜこの神社に興奮しているのかを説明すると長くなるので
一言で。
知る人ぞ知る
『秦河勝』(はたのかわかつ)が祀られているから。
以前から絶対に行こうと思っていた神社だった。
この神は、日本神話に出てくるような神ではなく
飛鳥時代(古墳時代の次の時代)に実在した人物なのだ。
日本の古代史上最大のクーデター
645年の乙巳の変(大化の改新)で
通説は、蘇我入鹿が中臣鎌足(藤原氏の祖)と中大兄皇子に暗殺されたとする。
しかし
本当の実行犯は、この秦河勝の可能性があって、云々。
もう、ここまでにしておこう。
とにかく
この人物は奈良の明日香の都から赤穂市坂越に船で逃げて来て
この地で祟り神になったという。
(アニメ「もののけ姫」序盤に出てくるナゴノカミ(猪)に何となく境遇が似ている)
しかも『祟り神』と言っているのが身内(末裔)の者たちだから興味がわくのだ。
それに、芸能の基礎を築いたのは秦氏なのだから
声の仕事(ナレーション等)をしている自分にとっても
ありがた〜い神様なのである。
それはそうと、この神社 、
拝殿両翼の絵馬堂に数多くの絵馬(大昔の絵画)が掲げられている。
屋根の下に掲げているとはいえ
湿気や風に直接当たる場所。
風化で痛んだ絵馬の様子に歳月の流れを感じる。
古くは250年ほど前の絵馬もあるそうで
和風美術館といってもいいかもしれない。
これを見るだけでも、この神社に訪れる価値はあるだろう。
参拝を終え、来た道を振り返ると眼下に海が望める。
境内から海を見ることなんて
大阪府内の神社では、なかなか味わえない。
眺望を楽しめるのも
この神社の見所の一つである。
「そろそろ帰りましょうか」
と声をかけた時の先輩諸氏の安堵の表情を横目に
身も心も満足した自分が先頭をきって車へと戻った。



