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「すみません
お願いしてもいいですか?」
そう言われまいと
しっかりと間合いを取るようにしている。
だから
「写真撮ってもらっていいですか?」
とも頼まない。
観光客の撮影に対する執念には
いつも圧倒される。
今も昔も変わらぬ風景だ。
変わったといえば外国人の数くらいか。
いや
インスタントカメラから
デジカメやスマホへと進化を遂げたのを忘れていた。
忘れるくらいに当たり前になってしまっている。
昔はよくこちらから声をかけて
撮影をしてあげた。
インスタントカメラでは自撮りが難しいからだ。
しかし現在では
簡単に自撮りも出来てしまうので
声をかけることもあえてしなくなった。
そのせいか
一期一会の機会が極端に減り
今では観光地で他人と喋る事が億劫になってしまった。
「すみません
写真撮ってもらっていいですか?」
そう言われない為
常に周りに目を光らせている。
その雰囲気を察するのか
最近では声をかけられなくなった。
努力のたまものである。
そんな中
「エクスキューズミー」
強敵の出現だ。
なんだ
何を喋っている。
日本共通語と関西弁の2ヶ国語しか喋れない自分には
海外の言葉など全く分からない。
さあどうする。
もう開き直るしかない。
外国語を分かったようなふりで
「おーけーおーけー」
と言いながら撮影を余儀なくされる。
そのわりには綺麗に撮影できている。
カメラの性能が良いからではない
きっと自分の腕が良いからに決まっている。
やれば出来るものだ。
相手も嬉しそうに去って行く。
そんな姿を見ると
こちらも悪い気はしない。
また昔のように
自撮りに困っている人に声をかけて
撮影してあげるのも良いかもしれない。
そう思わされた週末だった。



