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かつて楽器を演奏する為に
一日最低6時間を練習に費やしていた時期があった。
おかげで
いつのまにか楽器が体の一部のように思えたものだ。
あれからもう20年ほど経つのだが
今は1年に数回しか演奏をしなくなった。
しかし
一度刷り込まれた技術は
少し練習をしただけで体が思い出してくれるようである。
楽器を触りだした頃は
練習を一日サボっただけで
演奏できていたものが出来なくなっていた事を思い出す。
演奏能力の退化だ。
自分が演っていた楽器については
「一日練習をサボったら一週間前の技術に戻る」
と、よく言われていた。
一週間練習したことが水の泡。
それにビビって楽器の練習は欠かさなかった。
「声」を使う仕事でも同じである。
日常会話の機会が多いというのも原因かもしれないが
その練習を意識しない人もいるようだ。
しかしながら
楽器練習の理屈と何も変わらない。
サボると「素人」に戻っていくだけなのだ。
こんな恐ろしい事はない。
おまんまの食い上げである。
「ぽっこりお腹がへっこんで丁度いい」
なんて言わないでね。
自分もこれを肝に命じて
どんなに忙しくても基本練習は欠かさないようにしている。
(writing by 関西 大阪 男性ナレーター 藤岡健一郎)



