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寝る時は
目覚ましのアラームをセットする。
日常の習慣である。
毎朝起こしてくれるアラーム音は
有りがたくもあり恨めしくもある。
音の発信源であるスマホを
手探りで探し当て
画面上に表示された停止ボタンをタッチする。
日常の習慣である。
ところが
おかしなことが起こった。
いつものアラームとは違う音がしている。
寝ぼけながら
自分の貧弱な脳ミソがその音を検索する。
災害通知アラームでもJアラートでもない。
「コール音だ！」
しかも着信音ではない。
・・発信している。
ちょっと待て
どこに架かっているのだ。
それよりも
なぜ架かった。
ていうか
どうやって止めるのだ。
スマホを手にとって見ると
登録していない電話番号が表示されている。
発信している番号だ。
しかもパスコードを入力する画面だ。
ロックを解除し
電話のアイコンを開けるまでが遠い作業に感じられた・・
その間に相手が電話に出たらどうしよう。
時刻は朝６時である。
寝起きの声で「すんません間違いました」では済まない。
迷惑行為も甚だしいではないか。
貧弱な脳ミソが大混乱している。
しかし
こういう時こそ冷静にならねばならぬ。
相手が出ないことを念じながら
一つ一つ操作をし
無事にコール音を止めることができた。
自分の行動を振り返ると
きっと目覚ましアラームを止める際に
変なところを触ったのだろう。
おかげで
完全に目が覚めた。
架けた相手にごめんなさいと心の中できちんと謝罪。
もう
こんな「目覚まし」は懲りごりである。
