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久方ぶりに
ロードバイクとローラー台を
荷物置き場から引っ張り出した。
空いた時間
室内で有酸素運動したい時に重宝する。
自転車にまたがるのは
いつぶりだろうか。
ハンドルバーを握りしめ
ペダルを踏み込む。
ローラー台が唸りを上げていく。
数十分後
「そろそろ切り上げ時だな」
降りようと思ったその時
ふと、床に目が行った。
前輪付近に何かが散らばっている。
よく見ると
ハンドルバーに巻いている
バーテープのカスだ。
握っていたハンドルを見ると
ビニール性の材質が劣化し
表面がボロボロになっている。
さらに
嫌な予感は的中。
両方の手の平にも
それがたっぷりくっついているのだ。
その上
ビニール素材が汗で粘着して
簡単には取れそうもない。
「なんたること」
運動時間より
後始末の方が長くかかりそうである。
普段からもっと乗っていれば
逆にこれだけ劣化する事もなかったはずだ。
ゴム製品のタイヤもしかり。
そんな反省をしながら掃除をしていると
ふと、最近高音域の声をあまり出していない事に気がついた。
中低音の声質を自分のメイン商品としているので
普段の仕事ではあまり使わない音域だが
磨いておいて損はない。
『普段から使わなければ劣化する』
恐るべしである。
気づかせてくれてありがとうロードバイク。
お礼に
新しいものに張り替えてあげよう。
ボロボロになった赤いバーテープから
上品な艶のある黒へ。
見た目も以前よりグッと引き締まったように見える。
自分の見た目も
早くそうなりたいものである。