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大河ドラマ『西郷どん』
第一話が先日放送された。
舞台は
言わずと知れた鹿児島県である。
実はこの場所
ヤマト建国とも深い関わりを持っている。
古代史好きにはたまらない土地なのだ。
例えば
日本神話で描かれる「天孫降臨」で地上に降り立ったニニギは
まず笠狭碕(かささのみさき)に向かったとある。
その場所が、薩摩半島西部の野間岬(のまみさき)と考えられているのだ。
また
霧島市の「蛭児(ひるこ)神社」境内に隣接した場所に
西郷隆盛の泊まった宿を復元した「西郷どんの宿」があり
その付近の森が「奈毛気の森(なげきのもり)」と呼ばれている。
その森は、海から流れ着いた蛭児(ひるこ)が嘆き悲しんだ場所だと伝えられているらしい。
ちなみに蛭児(ひるこ)とは
日本神話に登場する神で、タイムリーであるが十日えびすの「えべっさん」の事である。
他には
ドラマ中のセリフにも出てくる「薩摩隼人(さつまはやと)」。
鹿児島男児の格言に「薩摩隼人たるもの〜云々」など、よく聞くセリフである。
この「隼人(はやと)」とは、この地域の古代人の呼び名で
初代神武天皇(じんむてんのう)が南部九州から畿内に東征する際に従った強者達なのだ。
その後も、隼人は天皇の近辺を護り続けている。
さらに続ければ
7世紀後半になると天皇に自家の女人を嫁がせ外戚の地位を得た藤原氏は
天皇を傀儡とした一極政治を実現。隼人らはその圧政に反発した。
南部九州で反乱を起こし、時の政権を悩ませたのだ。
そんな経緯から、隼人には精強な匂いがプンプンする。
「隼人」の性質は薩摩藩の強さにつながり
今の鹿児島男児にも受け継がれているようでならない。
このように
大河ドラマ「西郷どん」の舞台は古代史と関係が深い。
少し例を挙げるつもりが
つい長々と書いてしまった。
まだまだあるのだが
キリがないのでこの辺でやめておこう。
『現代は過去の延長線上にある』とはよく言うセリフ。
明治維新黎明期よりも古い歴史をたどれば
大河ドラマ「西郷どん」をもっと楽しめるに違いないのである。
つづく



