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不審者ちゃいますねん

3.06.2018

雑文

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つい先ほどの話だ。

暗くなり始めた路地を
自宅へと歩いていた。


道すがら
進行方向の先で
小学生くらいの子供が二人、ボール遊びをしている。

電柱をリングに見たてているのか
バスケットボールを当てたりドリブルしたりしている。

振り返れば自分も子供のころ
日が暮れても外で遊び続け
親に怒られた記憶が多々ある。


子供らの遊ぶ様を見るにつけ、
なんだか懐かしく、羨ましく思いながら
微笑ましい気持ちで通り過ぎようとしたその時

・・ボールがバウンドしながら転がってきた。

子供らがキャッチしそこなったようだ。

転がってくるボールをスルーしたら
そのまま車道に転がり出て車に当たるかもしれない。

仕方がない、拾ってやろうか。
我ながら親切なオジサンではないか。
今日はいつもよりも気分良く晩酌できるに違いない。


そんなことを思いながら
ボールを拾って渡してあげた。



すると
なんだか子供らの様子がおかしい。

二人とも立ちすくんだまま
こちらを見ている。

しかも
顔がこわばっているではないか。

辺りは先ほどよりも暗く、人気はない。
子供らの表情をうかがい知ることができるのは、街灯の明かりのせいだ。


普通に「ありがとう」か何かの反応があると予想していただけに
面食らった。


冷静にこの状況を分析する為
自分の出で立ちを確認してみた。

・黒っぽい服装
・黒のリュック
・目のあたりまで伸びた前髪
・大きめの白いマスク
・黒ぶちメガネ
・ポッチャリ体型

そして、辺りは暗いときたもんだ。


・・・子供らに非はないと認識できたところで
足早にその場を立ち去った。


今日は、なんだか切ない気分で晩酌する事になりそうである。



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