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プランターで作られたその大根は
そんなに長くはなく
特に太くもない。
しかし
何と言っても自家製。
きっと土にこだわっているのだろう。
外見では分からないが
美味さがギュッと詰まっていそうである。
ちょうど大根おろしを大量消費する季節だ。
あって困るものでもない。
大根の生産者が
「持って帰れ」と強く言ってくるので
ありがたく頂戴することにした。
すると
「不味いで」と一言。
さすがに
不味い物をあえて人に薦める事は考えにくい。
なんだ謙遜か。
きっとそうに違いない。
「炊いて食べたら不味かったけど
大根おろしなら大丈夫や」
なんと
本当に不味いようである。
しかし
こちらの用途とお薦め調理法が一致し
一安心である。
「大根の葉っぱは
お浸しにしたら美味いで」
それは知っている。
望むところだ。
ふと自家製大根の葉に目をやると
大半が虫に食われた後ではないか。
冗談ではない。
虫の食べ残しはゴメンである。
葉っぱのお浸しは見送る事にした。
プランターで作られたその大根は
そんなに長くはなく
特に太くもない。
見れば見るほど不味そうな大根ではないか。
いや待て
自分が食べたら美味いかもしれないではないか。
味覚は人によって違うものだ。
それにしても
大根を食べるに際し
こんなにワクワクするのは初めてだ。
ある意味
付加価値のついた大根。
食べるのが楽しみである。



