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自宅マンションのどこかの部屋で
赤ちゃんが泣いている。
何があったのかは知らぬが
絶叫のような泣き方である。
自宅より少し離れた部屋から聞こえてくるようだが
同じ部屋に居るであろう母親は
きっと泣き声で耳が痛いに違いない。
赤ちゃんは
「胸式」呼吸よりも無意識に「腹式」呼吸をしていると聞いた事がある。
こんな時こそ
腹式呼吸の発声威力を改めて感じてしまうのだ。
それからすぐに
自室の窓を全部閉める。
何かの折に使う声のパターンを模索すべく
目一杯の腹式呼吸で赤ちゃんの泣き方を真似してみる。
・・・本家ほど可愛く泣けない。
まだまだである。
（writing by 関西 大阪 男性ナレーター 藤岡健一郎）